UPP機能を設定する 次項 » « 前項


概要


UPP(Uplink Protection Protocol)とは2つのポートのうち1方をアクティブ、
もう1方をバックアップとすることで、Linkの冗長化を実現する機能である。
STPやLinkAggrigationなどの2台以上のスイッチを連携させる冗長機能と異なり、
単体のスイッチで回線の冗長化を実現することが可能となる。

FXC9432_UPP

UPP機能を使用することで、回線障害時に「50ミリ秒」以内に回線が切り替わる。
UPPは必ず単一のアクティブポートと単一のバックアップポートの2ポートで構成される。
一つのアクティブポートに対して複数のバックアップポートを作成することはできない。
アクティブ-バックアップのポート組み合わせを複数作成することは可能。


コマンド

UPP機能の有効化
switchport backup interface [インターフェイスID]
デフォルト
コマンドモード
使用ガイド
無効
インターフェイスコンフィギュレーションモード
指定ポートでUPP機能を有効化
[インターフェイスID]で指定するインターフェイスがバックアップポートとなる
プリエンプションモードの有効化
switchport backup interface [インターフェイスID] preemption mode {forced|bandwidth|off}
デフォルト
コマンドモード
使用ガイド
off
インターフェイスコンフィギュレーションモード
UPPポートのアクティブ切り替わり方法の指定
forced:バックアップポートがアクティブとなっていた場合、自動的に元のポートへアクティブを切り替える
bandwidth:高帯域のインターフェイスが選択されるようにする
off:バックアップポートがアクティブとなっていても自動的に切り替えない。
遅延時間の設定
switchport backup interface [インターフェイスID] preemption delay [ 1-300 ]
デフォルト
コマンドモード
使用ガイド
35
インターフェイスコンフィギュレーションモード
障害が発生したポートが復旧してから次の切り替わりが実行されるまでの遅延時間の設定

初期値

  • 無効

想定シナリオ

    UPP機能にて以下を設定
     ポート1:アクティブ ポート2:バックアップ
     プリエンプション:off(バックアップポートがアクティブの場合でも自動的に切り替わらない)
     遅延時間:40s

     ポート3:アクティブ ポート4:バックアップ
     プリエンプション:force(バックアップポートがアクティブの場合、自動的に切り替わる)
     遅延時間:10s

設定例

FXC#
FXC(config)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/1)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/1)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/1)#
FXC(config)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/3)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/3)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/3)#
FXC(config-if-GigabitEthernet 0/3)#
FXC(config)#
FXC#
configure terminal
interface gigabitEthernet 0/1
switchport backup interface gigabitEthernet 0/2
switchport backup interface gigabitEthernet 0/2 preemption delay 40
exit
interface gigabitEthernet 0/3
switchport backup interface gigabitEthernet 0/4
switchport backup interface gigabitEthernet 0/4 preemption mode forced
switchport backup interface gigabitEthernet 0/4 preemption delay 10
exit
exit
show interface switchport backup detail

アクティブを1番ポートと指定
バックアップを2番ポートに設定 遅延時間40s

アクティブを3番ポートと指定
バックアップを4番ポートに設定
forceモードに設定
遅延時間10s


設定確認





Switch Backup Interface Pairs:
Active Interface Backup Interface State
--------------------------------------------------------------------------
Gi0/1        Gi0/2        Active Standby/Backup Up
Gi0/3        Gi0/4        Active Down/Backup Down

Interface Pair : Gi0/1, Gi0/2
Preemption Mode : off
Preemption Delay : 40 seconds
Bandwidth : Gi0/1(1000 Mbits), Gi0/2(1000 Mbits)

Interface Pair : Gi0/3, Gi0/4
Preemption Mode : forced
Preemption Delay : 10 seconds
Bandwidth : Gi0/3(1000 Mbits), Gi0/4(1000 Mbits)
FXC#
FXC(config-if-range)#  

備考

なし

関連コマンド

UPP設定の確認
 show interface switchport backup detail